|
ホテルの脱衣場で俺の体を拭き上げているT美。恩師であり上司でもある人妻T美とまさかホテルでこんな関係になろうとうはその日の朝までは予想すらできなかった。今日は卒業式。朝早くから式典の準備に追われる職員たち。T美は俺と二人で来賓の受付をする役割だった。クラスの担任でもしていれば式典に参加するのだが、入社1年目の俺には受付くらいの仕事しかない。広報の顔として、この高校や業界団体に顔の広いT美が受付の責任者となった。俺はサポートとしてT美の仕事を手伝うことに。何度もこの仕事をしてきたT美にとっては顔を見るだけでどこの誰だかわかるようでいつもの笑顔で来賓に接している。やがて式典が始まり滞りなく終了。卒業式のあとは決まって謝恩会が開かれることになっており、職員も全員が参加することになっている。といっても謝恩会で盛り上がるのは卒業生を担当した先生たちと学生たちと窓口でやりとりをしていた学生課の事務の女の子くらい。広報のT美や俺はその輪の中に入ることもできず、二人で隅っこでジュースを飲んでいた。二十歳になっている学生がほとんどだが、学生という身分のため酒は一切なし。2時間程度で謝恩会は終了し、それぞれのクラスで行われる二次会へと参加するためバラけていった。 |