新版 共用淫虐妻・千春(期間限定Ver)  93 黄昏の街

前回はこちらへ 眠っている千春。そのあどけない顔。これから待ち受ける苛酷な運命のことなど、まったく理解していないようだ。 私には美しさからすれば、夏美は千春とは比較にならない。若さや輝きを失っても、汚れても、崩れてもなお千春は美しい。「本当にやるんですか?」 千春に代わって念を押した。「やります。千春同様、私だって、それなりに自分自身を賭けているんです」と長谷川は断言する。 寂寞とした気持ちになった。 一人の女に対する男の気持ち。歪んでねじれた愛情……。深く底知れぬ欲望……。 段ボールのふたを長谷川が閉じる。松田がガムテープで軽く留める。 小型の冷蔵庫の絵が描いてあり、その汚れ具合から廃物だとわかる。 長谷川と松田で、台車を使って千春を駐車場へ持っていった。ふと、葬式を連想させる光景だった。 腰を打ったため、長く立っていられない私だが、それを見送るときは、ちゃんと立って頭を下げた。次に会うとき、千春はもう、前の千春ではない。「やれやれ」 立花理事長が愛人と部屋へ戻っていく。 私も最後に会議室の明かりを消し、長谷川たちのあとを追った。どれだけ痛くてもその義務がある。 荷台に大きな段ボールがある。 後部座席に私と長谷川が乗った。運転は大森が買って出た。場所はタブレットでナビを表示している松田が助手席で教えている。「マンションの部屋を好条件で買収していたので、不動産屋から、物件を買い漁っているお金持ちだと思われたらしくて、こっちは買う気のない物件まで、いっぱい打診されましてね。いくつか、見てまわったりもしたんです」 長谷川が場所に選んだのはそうして知った物件だった。 解体中のビル。 マンションから歩いて五分ほどの場所にあり、耐震性の問題から取り壊されようとしていた。建て替え計画は、以前の持ち主の破産で宙に浮き、現在は管財人の監督下にある。 債権者たちは現状のままの売却を願っているのだが、競売も不調で、建物そのものを大半崩したところで解体工事が止まってしまった。「使いやすそうな敷地なんで、自分たちで使わないとしても価値のある投資でしょう。社内で検討させてそう結論しました。とりあえず債権者から債権を引き受けて、解体費用を持つことにしました」「ここに夏美さんも?」「ええ。何度か一緒に来ています。だから、こんなアイデアを思いついたのかもしれませんね」 姉の一生を大きく変える舞台として提案したのは妹なのだ。「もう一本、打っておきましょうか」と大森。「だめだ」 長谷川が止める。「クスリが切れてしまうかもしれないですよ」「ちょっとは考えろ。それは違法なんだろう。千春が病院に担ぎこまれたときに、体内から違法な薬物が出たら、面倒なことになるじゃないか」「あ、なるほど」 大森は、あっさり引き下がった。 もし薬が切れたら、その瞬間、千春は完全に意識を取りもどしているかもしれない。または、薬が効きすぎて心臓が止まっているかもしれない。 誰も千春を殺したいとは思っていないのだ。 段ボールは瓦礫の山の中腹に置かれた。そこには斜めに倒れかかった鉄骨があり、慎重にその真下に段ボールの半分ほどがかかるように置く。 大森と松田は、不安定な足元に苦戦しながら段ボールの底に穴をあけて、そこから千春の足首を出した。そこに瓦礫から突き出ている鉄筋の一部をからめる。 携帯電話で誰かと話をしている長谷川を見ていて、私は一緒に戻る気になれなかった。「先に行ってください。私はあとで帰ります」 長谷川は車に戻ったが、松田と大森は私をじっと見ていた。「大丈夫だよ。ちょっと見ていたいだけだ」 うまく行くかどうか、確信が持てなかった。それに、この重大な場面に自分が立ち会わず、部屋でのんびり過ごすことなど考えれなかった。幸い、腰の痛みにもかなり慣れてきていた。 彼らを乗せた車がマンションへ戻って行った。 黄昏の街。 解体途中の瓦礫の山に、段ボールが置かれていた。小型冷蔵庫の絵があるものの、角は潰れ、汚れている。 中にはなにも入っていないのではないか。ゴミとしか見えない。 そのすぐ近くに、倒れかけた巨大な鉄骨が斜めになっている。 その鉄骨の根の近くに、パワーショベルがひっそりと置かれていた。 長谷川たちは、もうマンションに戻っているだろう。 私は意を決して千春の入っている段ボールに潜り込んだ。そこに穴をあけて、外が見えるようにした。 千春の姿は暗くてよく見えない。静かな息づかいが聞こえる。 その温かな体に私は手を添えた。 彼女の頭を抱えるように、私は座り込んでいた。 解体現場に泥で汚れた空の荷台が目につくトレーラーが横付けされた。 ヘルメットとつなぎの作業着を着た男が降りてくる。預かっているキーで、現場を塞いでいる蛇腹の扉を開けようとしていた。 何度かキーを操作しないと開かなかった。 すでに開いているのだが、彼はそれに気づかないようだ。ガチャガチャと乱暴に揺さぶって扉を全開にした。 パワーショベルを大至急、別の現場へ移動させろと命じられていた。日が暮れる前に。 それが、長谷川によっていくつかの会社を経て理不尽に下された命令だとは、男は知らない。とにかくやるべきことをやるだけだ。「なんだ、一発じゃムリだな」「早くしないと暗くなりますよ」 男たちのため息。 何度か切り返さないといけない。面倒な作業だ。 現場に放置されていた重機に乗り込み、エンジンをかけた。快調に吹き上がる。 段ボール箱の中で、千春は目を覚ました。 しまった。やっぱり薬は足りなかったのだ。私は彼女を抱える手に力を入れた。 全身が激しい痛むのだろう。呼吸は速く浅くなっていく。「死にそう」 ポツンと千春が言った。私は黙っていた。「朝? 病院?」 体を動かす。震える指先で足を触っている。「あつっ」 痛みも甦ったらしい。足が動いている。 段ボールが揺れる。 狭い箱の中で、上体をやや斜めにして、足をしっかり伸ばしたかっこうだ。 ただ力を入れていても、足を自由に動かすことができない。足首を鉄筋の先端で挟んでいるからだ。「足、痛い」 まだ痛む足がそこにあることに戸惑っている。★お嬢様はドM 第一部★DMM.R18版はこちらへDLSite版はこちらへアマゾンkindle版はこちらへ少しドジなお嬢様・丸木戸恵梨香(20歳)がマゾの衝動にかられてじわじわと屈辱的な「ドMのゴキ」となっていきます。ブログ公開版に未発表の2エピソード追加。★お嬢様はドM 第二部★DMM.R18版はこちらへDLSite版はこちらへアマゾンkindle版はこちらへお嬢様として育てられた恵梨香は、M性に目覚め執事の息子の遠隔調教を受けることに。執事夫妻、代理として屋敷に入り込んだ男、巨根の運転手、そして調教のプロたちから日夜、心身の限界まで責められていく。さらに大学の友人たち、婿候補の子息たちにも……。 未公表部分追加。★お嬢様はドM 第三部完結編。★アマゾンkindle版はこちらへFANZA版はこちらへDLSite版はこちらへ婿候補たちによる熾烈な責めを経てついに嫁として連れて行かれた先は、広大な庭にあるボロ小屋。そこで人間であることさえ捨てて飼い殺しに。ところが、そんな彼女を奪う謎の集団。一方、昭彦たちは丸木戸岩之助を破滅させるために画策。ドMのゴキとして恵梨香はサイコなヤツから壮絶な拷問を受け、肉体を破壊されながらも懸命に最後の勤めを果たそうとする。今日のSMシーン僕の調教済みセフレを全裸放置しましたので青姦中出しご自由にどうぞ1,980円~